絵本と童話の世界

kintarou
トットちゃんの15粒の大豆

トットちゃんの 15つぶの だいず

戦争が始まる前 トットちゃんの家族は幸せでした
戦争が始まると ヴァイオリン奏者のお父さんは
日の丸の扇を指揮棒のように振って 戦争に行きました
「これが一日分の食べ物よ」と
母から渡された袋に入っていたのは 15粒の大豆だけ
この大豆だけで トットちゃんはどのようにして
一日を凌いでいったのでしょう

お金があっても物が無い
キャラメル自動販売機に五銭をいれて「キャラメル出てこい」
十銭を入れて「キャラメル出てこい」と祈っても
お金はチャリンと音をたてて戻ってくるだけ
空腹とたたかい 死の恐怖に怯えながら過ごした
「ユニセフ親善大使」トットちゃんの 戦時中の感動のお話