絵本と童話の世界

kintarou
はしのうえで

橋の上で 

僕が本を盗んだと言ったあのおばさん 僕の上着をごみ箱に捨てたアイツ
僕は学校帰り 橋の欄干にもたれて
「今 川に飛び込んだら アイツラは悪かったと思うだろうか」と考えていた 
いつの間にかホームレス風のおじさんが隣に立っていた
「川が好き? 橋が好き? 水路の暗がりの向こうには
たったひとつの君だけの湖があるんだよ 早くお帰り」と
おじさんは手を振って橋を渡って行った


心無い言葉や出来事に遭遇しながらも 生きていくのが人生
君がギュッと耳をふさいで水の音を聞き成長する姿を 応援しながら読みました 
「君だけの湖を信じたからこそ出会えた人が たくさん出来て良かった」と心底思いました
命や自死について 大人の心にもグイグイ迫って来ます