絵本と童話の世界

kintarou

みやこかがみ

「たろさく」は 十八年間一日も父親の墓参りを欠かしたことがない
その行いに感心した殿様は たろさくに望むものを褒美に取らせるという
たろさくは「一度でいいから父親に会いたい」と望む
「ウウム」とうなった殿様は「親父様とたろさくの顔は似ているか」と尋ねる
「村の皆は そっくりだと言います」
「それでは この鏡をそちにやろう 開けて見い」
鏡の中には 確かに父親がいた
殿さまは「誰にも見せてはならん 一人の時に コッソリ見るのだぞ」と言う
家に帰り 納屋にこっそり鏡を隠すが 女房が鏡をみつけ覗いてみると
そこには若い女子がいて・・・

「鏡」が非常に珍しく貴重だった時代の話
納屋で見つけた鏡に映っているのが 自分だとは知らず
「あんな不細工な女を隠しているとは」と怒り出す女房
女房殿には大変失礼ながら「クスッ ウフフ」と笑える本です